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 『ウマ娘 プリティーダービー』のコンテンツプロデューサー・石原章弘氏がサイゲームスを退職することが大々的に発表され、話題を読んでいる。発表から数年経っても未だに配信されないゲームのプロデューサーが退職しただけでこれだけ大騒ぎになる理由は果たして何故だろうか。

『ウマ娘 プリティーダービー』コンテンツプロデューサー・石原章弘氏の退職の裏に見えるサイゲームス凋落の兆候

 2019年5月8日、サイゲームスは同社の新作アプリ『ウマ娘 プリティーダービー』のコンテンツプロデューサーである石原章弘氏がサイゲームスを退職したことを『ウマ娘 プリティーダービー』公式サイトにて発表した。

ウマ娘 プリティーダービー プロデューサー 石原章弘氏 退職のお知らせ

ウマ娘コンテンツプロデューサー退任のお知らせ|ウマ娘 プリティーダービー 公式ポータルサイト|Cygames

 退任のお知らせの中で語られている石原氏のコメントを抜粋して紹介しておこう。

ウマ娘コンテンツプロデューサーの石原です。
4月をもちまして、石原は株式会社サイゲームスを退社、ウマ娘コンテンツプロデューサーからも退かせて頂くことになりました。

プロジェクト開始当初はなかなか両足で立てない・・・!といった感じでしたが、

ウマ娘はもう立ち止まることなく、走り続けることが出来ます。
ウマ娘の良い未来が見えたからこそ、このタイミングでコンテンツプロデューサーを退かせて頂くことにいたしました。

 このニュースはゲームニュースサイトはもちろん一般ニュースサイトでも早速報じられ、SNS でも瞬く間に拡散、『ウマ娘』のリリースを心待ちにしているユーザーはもちろん、多くのゲームファン・ネットユーザーの間で大きな話題となっている。

ウマ娘 プリティーダービー プロデューサー 石原章弘氏 退職ニュース記事 ファミ通

『ウマ娘』コンテンツプロデューサー石原章弘氏がサイゲームスを退職。コンテンツは今後も継続 – ファミ通.com

ウマ娘 プリティーダービー プロデューサー 石原章弘氏 退職ニュース記事 ロケットニュース

【悲報】事前登録のまま1年が経過したアプリ『ウマ娘』、衝撃のニュースにファン激震「絶望感」「もうダメかもしれん…」 | ロケットニュース24

『ウマ娘 プリティーダービー』コンテンツプロデューサー・石原氏の退職が話題になる理由

 ここで気になるのが、たかが1プロデューサーの退職が何故ここまでニュースになるのか、という事だ。

石原氏退職が話題になる理由(1):石原氏は『ウマ娘』というコンテンツにとって唯一無二の存在

 石原氏は『ウマ娘』の産みの親で、コンセプト、キャラクター、ストーリーといったコンテンツの根幹は石原氏が考え出したものだ。『ウマ娘』はゲームアプリを起点とし様々なメディアミックスが当初から予定されており、2018年春クールには、本編となるはずのゲームアプリ版に先駆けてアニメが放送され好評を博した。既にゲームという枠を超え認知されたコンテンツとなっている『ウマ娘』も、氏がいなければ世に出てこなかったのだ。

石原氏退職が話題になる理由(2):石原氏が作る美少女コンテンツに「ハズレ」はないという期待感

 既にアニメで実績を出してはいるものの、それ以前から既に『ウマ娘』は約束を成功されたコンテンツという評価がゲーム・アニメファンの間では盛り上がっていた。そうなった理由は、石原氏の経歴にあると言っていいだろう。

 石原氏はサイゲームスに所属する前はバンダイナムコエンターテインメント(バンナム)に在籍しており、その際に『アイドルマスター』シリーズの総合ディレクターという職を担っていた。『アイドルマスター』通称「アイマス」はアイドルを育成するというアーケードゲームで、そのオタク心をくすぐる画期的な内容に当時のゲームマニアがこぞって飛びつき、その後は家庭用ゲーム機・スマホアプリ、そしてゲームの枠を飛び出しアニメ等様々なメディアミックス展開によってバンナムの収益を支える一大コンテンツシリーズとなった、ゲーム発の大人気シリーズ。その「アイマス」の人気を作り上げた中心人物、その人こそが石原氏なのだ。その後石原氏はバンナムを退職、サイゲームスに転職したのだが、その華々しい経歴を持つ石原氏がサイゲームスで満を持して発表したコンテンツこそが『ウマ娘』というわけで、「アイマス」の名を知る者であればゲーム・アニメファンならずとも期待して当然といったところだろう。

石原氏退職が話題になる理由(3):石原氏不在で本当に『ウマ娘』が「アイマス」に並ぶコンテンツになるのか?という疑問

 以上の2つの理由からわかるように、『ウマ娘』は「アイマス」という美少女コンテンツを大成功に導いた石原氏による新しい美少女コンテンツであるが故に多大なる期待が寄せられている。それは裏を返すと「石原氏不在で『ウマ娘』は成功するコンテンツたりうるのか?」という疑問にも繋がるという事だ。多くのユーザーがこの疑念を抱えているからこそ、『ウマ娘』という約束されていたはずのコンテンツに対する不安によって話題が増幅・拡散しているのが今回のような盛り上がりを産み出しているというわけだ。

『ウマ娘 プリティーダービー』コンテンツプロデューサー・石原氏の退職は一端に過ぎない!? サイゲームス凋落を示すもう1つの出来事

 しかし、話題の火種となる理由は『ウマ娘』の先行きに対する不安だからだけではない。今回の退職騒動が、『ウマ娘』を展開するサイゲームスの凋落を表す事象の1つに過ぎないから、というのがもっぱらの見方だ。

 『グランブルーファンタジー』(グラブル)、『シャドウバース』(シャドバ)と大ヒット(少々アレ…なプリ○ネなどはさておき)を次々に飛ばし、今やゲーム業界の台風の目の1つとなっているサイゲームス。今も尚これらのコンテンツが好調な同社だが、不安要素がないというわけではない。中でも最も不安視されているの要因の1つとなっているのが同社の代表作である「グラブル」のスピンオフタイトルとなるPS4版3DアクションRPG『GRANBLUE FANTASY Relink』の開発会社変更騒動だ。

所詮はゲームアプリの井の中!?『GRANBLUE FANTASY Relink』開発変更騒動からわかる、他業界では通用しないサイゲームスの神通力

 サイゲームスを代表するタイトル『グランブルーファンタジー』の世界がPS4で3DアクションRPGとなって再現されるという事で、発表時に大きな話題となったスピンオフタイトル『GRANBLUE FANTASY Relink』。この超大作を開発しているのがプラチナゲームズであるという事が発表された際には、『ベヨネッタ』『NieR:Automata』などを筆頭に3Dアクションゲームのトップランナーとして名高い同社なだけにゲームファンの間でも驚きと期待の声が多く寄せられたものだった。しかし、その期待感とは裏腹に中々進捗状況が見えず、遂には『GRANBLUE FANTASY Relink』の開発体制の変更を発表。プラチナゲームズは同作の開発から外れることとなってしまった。

【参考】PS4向け『グラブル』スピンオフの開発体制が変更。プラチナゲームズが外れ、サイゲームス一社に一本化

 プラチナゲームズと言うと、その開発力とクオリティの圧倒的な高さからユーザーの支持が非常に大きい開発会社である一方、そのクオリティを突き詰めるあまり「最終的な開発費用は非常に高い(ゲーム業界者・談)」という声が業界内でも上がるような存在でもある。あるタイトルで、続編を開発するかを判断するためのプロトタイプをメーカーに提示する際にプロトタイプ開発費用として億単位の開発費用を「払えなければ他のメーカーから続編を出す」と要求したという噂もあるというほど、ある意味「扱いが難しい」一面もあるという(もちろんクオリティを追求するために必要なことではあるのだろうが…)。

 そのような会社とは言え、『GRANBLUE FANTASY Relink』というサイゲームスにとっても非常に重要なタイトルの開発を定評のあるプラチナゲームズからサイゲームスの自社開発体制へと変更しなければならなかったというのは、サイゲームスがプラチナゲームズを御しきれなかったという裏事情も予想できるだろう。

 今回の石原氏の騒動と関連して、SNS 等では『GRANBLUE FANTASY Relink』の話題も再燃。折しもプラチナゲームズの中心人物の1人で『ベヨネッタ』等の開発で知られる神谷英樹氏も「プラチナゲーム」をサイゲームスと混同し「プラチナゲーム」と書くツイートに対していちいち噛みつき苛立ちを隠せない様子が伺える。氏も石原氏の退職騒動の裏に透けて見えるサイゲームスの事情や自身も被ったであろう同社との騒動を思い出してしまっているのかもしれない。

 スマートフォンゲームアプリではトップの存在として強い立場を誇るサイゲームスであっても、家庭用ゲーム機やアニメの分野では必ずしも絶対的な強者として立ち振る舞ってばかりもいられない… 今回の石原氏の退職騒動はそんなサイゲームスの事情と業界内の立場が伺えるような出来事とも言えるのではないだろうか。

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